
「ECサイトを運営しているが、なかなか売上が伸びない」「広告を出しても費用対効果が合わない」こうした悩みを抱えるEC担当者は少なくありません。ECの売上を伸ばすためには、単に集客を増やすだけでなく、売上を構成する要素を分解して改善することが重要です。
EC売上の改善に取り組むことで、
- 集客数だけに頼らない形で売上を伸ばせる
- 購入率や客単価を高められる
- リピートによる安定した売上基盤を作れる
などが実現できます。
本記事では、ECの売上の基本構造から、売上が伸びない理由や原因、具体的な改善施策までを体系的に解説します。
目次
ECの売上を伸ばす方法①:EC売上の構造の方程式・計算式を理解する

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ECの売上を伸ばすには、まず基本となる方程式を理解することが重要です。以下で、ECの売上構造の方程式と各要素についてわかりやすく解説します。
EC売上の基本方程式
ECの売上の基本は「アクセス数 ✕ 購入率 ✕ 客単価」という式で算出できます。3つの要素をバランスよく伸ばせればベストですが、どれか1つを改善するだけでも売上は増加します。
3つの要素は「人を集める」「商品を買ってもらう」「購入額を上げる」と言い換えることも可能です。これらは購買活動の流れと紐づいているため、一過性の施策で一時的に1つの数値が上がるだけでは、効果は限定的です。
各ステップを確実に踏み、3つの要素のバランスを取りながら、継続的な売上アップを目指しましょう。
各要素の分解と意味

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アクセス数・購入率・客単価のそれぞれの要素に分解し、その意味について解説します。
① アクセス数(セッション数)
アクセス数とは、ECサイトに訪れて閲覧した回数を示す指標です。そのため、ECサイトに訪れたユーザー数とは異なります。1000人のユーザーが2回ずつ訪れた場合には、2000とカウントします。ECサイトに流入する経路として、自然検索・Web広告・SNS・直接流入などがあります。
どれだけ魅力的な商品を販売していても、集客がなければ売上は上がりません。アクセス数は売上を構成する3つの要素の中で、最も基本となる数値です。ECの売上アップを目指す際に、まず取り組むべき要素といえるでしょう。
② 購入率(CVR / コンバージョンレート)
購入率は、ECサイトにアクセスしたユーザーが購入に至る割合を示す指標です。CVR(Conversion Rate)と呼ばれます。CVRは「コンバージョン数(商品購入数) ÷ アクセス数(セッション数) ✕ 100(%)」という式で算出可能です。
一般的にECサイトのCVRは1%〜3%と言われており、海外のデータにはなりますが、WordStreamの資料によるとECのGoogle検索流入によるCVRは平均2.81%、Google広告流入によるCVRは平均0.59%とあります。
CVRの改善に取り組む際は、商品ページ到達率、カート投入率、チェックアウト到達率といった購入に至るまでの数値の分析が重要です。ユーザーがどの購買体験のどの段階で離脱しているか調べることで、商品情報の充実、送料の明確な提示といった効果的な改善施策が打てます。
参考:Google Ads Benchmarks for YOUR Industry
③ 客単価(AOV)
客単価(AOV)は、ECサイトにおいて顧客が「1回の注文で支払う金額の平均」を示す指標です。 一般的にECの売上分析では「AOV(Average Order Value)」として扱われ、「一定期間の総売上高÷同期間の総注文数」の式で算出します。
客単価の数値を左右するのは、商品単価や購入点数です。上位商品や関連商品の提案、送料無料ラインの見直しといったアプローチによって改善に取り組みます。
言葉の定義として厳密にいうと、客単価は「一定期間の総売上高÷総顧客数(人数)」で算出するものであり、こちらはどちらかというとLTV(顧客生涯価値)などの文脈で使われる考え方です。
なぜ「方程式」で考える必要があるのか?
ECサイトの売上を方程式で考えるべき理由は、論理的で効率的な改善が行えるためです。ECサイトの売上データだけを見ていても、感覚や経験に頼った運用になりがちです。方程式の各要素に分解して数値で紐解くことで、改善すべきポイントが明確になります。
ECサイトの強みや弱みが理解できれば、実施すべき施策の判断や優先順位の決定が論理的に進められます。また、数値を基にすれば施策実施後の効果測定が可能です。振り返りを行ってPDCAを回し、改善を継続することがECサイトの売上アップには欠かせません。
ECの売上を伸ばす方法②:現状ECの売上が伸びていない理由・原因の分析

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ECの売上を伸ばすためには、問題がどこにあるのかを明らかにし、原因を探る必要があります。アクセス数が伸びない、購入率が上がらない、客単価が低いなど、ECの運営においてよくある問題の解決方法や見るべき指標について解説します。
| 課題 | よくある原因 | 確認すべき指標 |
|---|---|---|
| アクセス数が少ない | 認知不足、流入経路の設計ミス | ・セッション数 ・チャネル別流入数 |
| 購入率(CVR)が低い | 商品魅力の伝達不足、送料等の不明瞭さ | ・商品ページ到達率 ・カート投入率 |
| カート離脱が多い | 決済画面での追加費用、入力の手間 | ・カート離脱率 ・チェックアウト離脱率 |
| 客単価が低い | 単品購入のみ、セット提案の不足 | ・AOV(平均注文額) ・セット購入率 |
| リピートがない | 購入後のフォロー不足、接点の欠如 | ・LTV ・購入回数別ユーザー数 |
大前提
前提として、売上が伸びない原因は、必ずECの構造のどこかにあります。なぜなら、ECの売上はアクセス数・CVR・客単価のシンプルな掛け算で成り立っているからです。
アクセス数が高いにもかかわらず売れないのであれば、購入に至るまでに原因があります。購入率が高いにもかかわらず売上が低いのであれば、アクセス数を増やす必要があるでしょう。
重要なのは、売れていない状況でもEC全体に問題があると考えないことです。どこがECのネックとなっているか各要素の数値から見極め、一つずつ改善に取り組みましょう。
① アクセス数が伸びていない場合の原因
よくある原因
アクセス数が伸びない場合、最も多い原因は「そもそも見られていない」ことです。ECにおける体験や商品の魅力以前に、ユーザーの目に触れる機会が不足している状態といえます。
アクセス数を分析する際は、流入元を分けて考えることが大切です。SEOでの検索流入、広告での新規流入、SNSからのファンの流入など、何を狙うかによって改善すべきポイントは変わります。
たとえば、SNSを毎日更新していても日記のような投稿が中心であれば、商品ページへの導線としては弱いため、アクセス増加にはつながりづらいです。投稿コンテンツの見直しが必要です。
見るべき指標
アクセス数を判断する際は、セッション数の推移や流入チャネルごとの割合を確認します。また、検索流入であれば表示数やクリック数が多い検索クエリ、広告流入であればキーワードごとの反応を見ると、露出の過不足や内容のズレを切り分けられます。
② CVR(購入率)が低い場合の原因(最頻出)
よくある原因
ECで最も多いのが、アクセス数は一定数あるものの購入につながらないケースです。この場合、問題は購入率にあります。
CVRが低い原因の多くは、商品ページ上で判断材料が足りていないことにあります。商品の写真が少ないため使用シーンが想起されないなど、価格に対する価値が伝わらないとユーザーは購入を決断しません。
また、送料や返品条件がわかりづらい、ショップやブランドの信頼感が伝わらないといった不安要素も購入率を下げる要因になります。スマホでの見づらさや使いづらさも、購入率に大きな影響を与えます。
見るべき指標
CVRの問題を把握するには、商品の購入率だけでなく、カートへの投入率やチェックアウトへの到達率も確認します。どの段階でユーザーが離脱しているのか見ることで、商品に興味を持たれていないのか、購入直前で不安や不満が生じているのか見極めることができます。
③ カート〜決済で離脱している場合の原因
よくある原因
商品をカートに入れたにもかかわらず購入に至らない場合、ユーザーの購買意欲が低下する要因がその過程に存在します。
代表的なのが、送料や決済手数料などの追加費用がカート画面で初めて表示されるケースです。想定していない金額が後出しで表示されると、ユーザーは購入を見送りやすくなります。
また、会員登録が必須だったり、決済方法が限られていたりするとユーザーは手間や不便さを感じ、離脱しやすくなります。入力項目が必要以上に多い、スマートフォンで操作しづらいフォームも同様です。
見るべき指標
カートへの追加から決済までの間にある問題については、カート画面での離脱率、チェックアウト画面での離脱率を確認することで把握できます。ユーザーが使用しているデバイス別に各段階でのCVRを確認し、とくにスマートフォンで問題が起きていないか判断することも重要です。
④ 客単価が低い場合の原因
よくある原因
売上が伸び悩む原因が客単価にある場合は、商品自体ではなくユーザーの買い方に対する設計が不足している場合が多く見られます。
単品購入しか想定していないECサイトでは、ユーザーは必要最低限の商品だけを購入する可能性が高いです。関連商品・セット商品の提案がなければ、複数商品の購入にはつながりづらいでしょう。まとめて購入するメリットや、より上位の商品を選ぶ理由が提示されていない場合も同様です。
見るべき指標
客単価に問題がある場合には、AOV、1回の注文あたりの購入商品数、セット商品の購入率などを確認しましょう。関連商品の提案はニーズに合っているか、セット商品の価値は伝わっているかといった、ユーザーが買い足せる設計になっているか判断できます。
⑤ リピートが起きていない場合の原因
よくある原因
新規顧客は獲得できているけれど売上が安定しない場合には、リピート購入が発生していない可能性があります。多くの場合、購入後の顧客との接点が途切れていることが原因です。
購入後にステップ配信やサンクスメールなどのアフターフォローがなければ、単発の購入で離脱する可能性が高まります。次に買う理由やタイミングがメールやLINEの配信で提案されなければ、再訪のきっかけが生まれないからです。
ショップやブランドとして記憶に残らなければ、比較検討の際に思い出されることも難しくなります。顧客からのアクセスを待つのではなく、ショップ側から再訪のきっかけを作ることが大切です。
見るべき指標
リピートが起きていない際の問題は、LTV(Life Time Value)や購入回数別のユーザー数を確認すると把握できます。LTVとは、1人の顧客が取引を開始してから終了するまでに企業にもたらす利益の総額を示す指標です。
これらの指標を分析することで、顧客が単発の購入で終わっているのか、リピートして定着しているのかを明確に判断できます。
ECの売上を伸ばす方法③:売上が安定しているECサイトの共通点を調査する

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ECの売上を伸ばすには、成功事例を取り入れることが効果的です。売上が安定している競合を分析することで、自社ECで行うべき施策が明確になるからです。
そのために、他社ECの売上を支えている構造を公開情報や体験ベースで推定し、自社ECで再現できる要素まで分解します。
他社ECの売上やCVRなどの数値を、正確に把握することはできません。しかし、分析ツールの利用や公開されている情報を調べることで、安定した運営が行えているか判断することは可能です。
①「売上が安定しているECサイト」の定義を決める
調査対象を選定するために、まず売上が安定しているECサイトの定義を決めます。もし、一時的に売上が伸びているだけであれば、「売上が安定しているECサイト」とは言えません。
「売上が安定しているECサイト」とは、セールや広告に依存せず、一定期間にわたって売上を伸ばしているECサイトを指します。売上の大小ではなく、どのような構造でECが支えられているかがポイントです。
そして、自社と業績や価格帯、運営規模が近く、施策を再現できそうなECサイトであることが前提になります。大手ECの成功事例は参考になりますが、そのまま自社ECに落とし込めないケースも多く見られます。自社の環境で再現可能かという観点で定義することが重要です。
② 調査対象となるECサイトを複数選定する
売上が安定しているECサイトは、ベンチマーク対象として複数選定します。大切なのは、調査対象のECサイトを感覚や好みで選ばないことです。
他社ECの正確な売上金額を把握することはできませんが、公開情報から売上が安定していそうだと判断することは可能です。
たとえば、長期間にわたって関連キーワードで検索結果の上位に表示される、運営歴が長く継続して情報が更新されている、商品レビューが一定のペースで増え続けているといった状態のECサイトは売上が安定して発生している可能性を示しています。
実績をもとにした観点から、自社と近い商品ジャンルや価格帯のECサイトを5〜10サイトほど選び、比較の対象とします。中小規模や個人運営に近いECサイトを中心に選ぶことで、より現実的な分析や再現が行えるでしょう。
③方程式(アクセス×CVR×客単価)で分析する
他社ECを分析する際も、基本となるのは「アクセス数 × CVR × 客単価」という売上の方程式です。ただし、他社の実数値を計測することはできないため、どの要素が強みか仮定する視点で分析を行います。
たとえば、検索結果やSNSで頻繁に目にするECサイトであれば、集客力に優れていると仮定できます。商品ページの情報量が豊富で、購入までの導線がわかりやすい場合には、CVRが高いと推測できます。
また、セット商品や上位プランが自然に提案されていれば、客単価を高める設計に力を入れていると考えられるでしょう。
対象のECサイトを利用したユーザーのレビューの調査を行えば、満足・不満という意見から強みと弱みが理解できます。
さらに、実際にユーザーとして、サイト閲覧からカートへの追加、チェックアウト、商品の受け取りまでを体験すると、どの要素に力を入れているECなのかより具体的に把握できます。
④共通点を要素単位で書き出す
複数のECサイトの分析を行ったら、次に行うのが共通点の洗い出しです。「よさそう」「おしゃれ」といった感情的な判断は避け、実際に確認できた事実だけに注目します。
ポイントは、ECの売上を構成する要素ごとに分解して見ることです。たとえば、集客に関する観点では、上位表示されているキーワード、広告で訴求している内容、SNSの情報発信のテーマなどが、アクセスを安定して集めるためのヒントになるでしょう。
同様にユーザーの使いやすさに直結するUX(User Experience)に関しても見ていきます。商品ページの構成、写真の数や見せ方、購入ボタンまでの導線などユーザーの行動に直結する要素を細かく確認しましょう。
さらに、客単価やリピートに関わる要素として、送料無料のライン設定、サポート体制、ポイントやクーポンの有無など、サービス設計にも目を向けます。
単一のECサイトでなく、安定して売れていると考えられる複数のECサイトの共通点を洗い出すことで、自社ECサイトでも再現しやすいヒントが見えてきます。
⑤自社ECに転用できる形に落とす
複数のECサイトから洗い出した共通点は、そのまま真似をするのではなく、自社ECに取り込める形まで落とし込みます。その際には、自社ECの商材や顧客層に合うかを考え、改善したい数値や実行する施策内容まで具体化することが重要です。
また、いきなり全面的に反映させるのではなく、検証と改善を前提に小さく試せる形に分解します。たとえば、商品ページの構成であれば一部の情報を追加する、セット提案であれば特定商品のみで検証するといった形です。
実施後は結果を数値で確認し、改善を重ねながら適用範囲を徐々に広げていきます。このように共通点を「仮説・検証・改善」のサイクルで運用することで、他社ECから洗い出した共通点は自社ECの売上を安定的に伸ばす再現性の高い施策に変わっていきます。
ECの売上を伸ばす方法④:「誰に売らないか」を明確にする

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「誰に売らないか」を決めることは、特定の方を排除するという意味ではありません。自社の商品やサービスと相性の合わない層をあらかじめ整理し、届けたい相手に向けてより具体的なメッセージを発信するための考え方です。
対象を明確にすることで、結果として購入率やリピート率の向上につながります。
なぜ「売らない人」を決めると売上が伸びるのか?

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売らない層を決めることで、売るべきユーザーに対するメッセージの解像度が上がります。なぜなら、すべての人に向けたメッセージは、結果的に誰にも強く響かないからです。
売らない層を決めると、言葉の解像度の向上、価格競争で戦わない選択、ミスマッチの回避、ユーザーからの共感といったメリットが得られます。
メッセージが一気に鋭くなる
売らない対象を決めることで、届けたい相手に対するメッセージが具体化します。それにより、商品価値が伝わりやすくなり、結果として購入率の向上につながります。
対象とするユーザーを絞らずに情報発信を行うと、どうしても表現が抽象的になりやすいです。一方で、あらかじめ対象外となる層を整理しておくと、「どんな人に向けた商品なのか」が明確になります。そして、商品説明や広告、SNSでの発信内容に一貫性が生まれます。
価格競争から抜けやすくなる
売らない対象を決めておくと、過度な価格競争で戦う必要がなくなり、利益を確保しやすくなります。
価格の安さだけを重視する層をECサイトの対象とすると、どうしてもセールや値引きに頼った運営になりがちです。しかし、価格以外の価値を重視する層を対象とすれば、商品の背景や世界観、選ばれる理由を軸とした訴求が行えます。
クレーム・返品・疲弊が減る
ミスマッチを回避するとクレームや返品が減り、運営の負担も軽減します。
商品やサービスに対する期待値が合わない状態で購入すると、不満やトラブルにつながりやすいです。ECサイトと相性が合わない可能性がある層を決めておくと、購入前の期待値調整が行いやすくなります。
リピーターが増えやすくなる
商品やサービスと合うユーザーに選ばれるとブランドとして記憶されやすくなり、LTVが自然に伸びる状態が生み出せます。
共感が得られない可能性が高い層を整理すると、商品やブランドの考え方に共感したユーザーが集まりやすくなります。購入そのものがポジティブな体験になるため、リピートにつながりやすくなります。
「売らない相手」の決め方

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「売らない相手」を決める際に重要なのは、感覚や好き嫌いで判断しないことです。利益構造、運営体制、商品特性といった現実的な観点から考えることで、無理なく売上を伸ばせるEC運営が実現できます。
① 利益構造から逆算して決める
売上が立っていても利益が残らない場合や、返品や個別対応によるコストが高い場合は、対象とする層を見直す必要があります。LTVが伸びにくい顧客や、値引きを前提とした顧客が多い場合も、判断材料の1つになります。
② システムとの相性で決める
ECは非対面での購入が前提となるため、個別対応や過剰なサポートを求められると運営負荷が高くなります。運営フローとの相性も考慮し、無理のない形で対応できるかを基準に対象とする層を整理しましょう。
③ 商品特性とのズレで決める
商品に価格を大きく上回る価値を求める層や、コンセプトと価値観が合わない層は対象としない判断も必要です。購入者の期待値とズレがあると、不満やミスマッチが生じやすくなります。商品特性とユーザーの価値観が合うかどうかは、重要な判断軸です。
④ 勝てない競争に連れて行く相手を切る
ブランドの世界観に興味がない価格のみで比較する層をおもな対象とすると、価格競争に巻き込まれやすくなります。自社のECが強みを発揮できない競争に無理に参加しないという観点も、「売らない相手」を考えるうえで大切なポイントです。
ECの売上を伸ばす方法⑤:ECを「点」ではなく「システム」として捉える

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ECの要素を点ではなく、それぞれが関係し合うシステムとして捉えることは、場当たり的な施策から脱却し、安定した売上を得るために重要な視点です。
ECを「点」ではなく「システム」として捉えるとは何か?
点で捉えるEC
点で捉えるECとは、それぞれの要素だけを見る運営を指します。商品ページへの情報追加、広告の出稿、SNS投稿、セールの実施など、単発でバラバラに改善する考え方です。
システムで捉えるEC
システムとして捉えるECとは、ECで成果が生まれるまでの流れを見る運営を指します。「認知・検討・購入・使用・再購入」という一連の流れが適切に回ることで、売上が生まれるという考え方です。
ECシステムの全体像(基本構造)
システムとしてECを捉えると、売上向上に必要なアプローチは購入では終わらないことがわかります。認知から再購入までの体験が連動することで、売れ続けるECの仕組みが構築可能です。
システム思考で見ると「売上が伸びない理由」が変わる
ECをシステムとして見る際は、施策単体で良し悪しを判断しません。集客、商品理解、購入後の体験のつながりにおけるズレに原因があると考える必要があります。
たとえば、広告で集客ができたけれど、購入に至らない場合には商品理解につながっていないと考えられるでしょう。再購入がない場合には、商品が弱いのではなく、アフターフォローが効果的に行えていない可能性があります。
ECのシステムの流れの途中で体験が途切れていれば、売上にはつながりません。全体を俯瞰してみると、それぞれの要素ではなく、途切れた流れに原因があることを見出すこともできるでしょう。
システムとして設計するECの特徴
システムとしてECを設計すると、それぞれの点が役割分担され、相互に補完して線の状態になります。特定の集客手段や施策に依存しなくなるため、改善の活動が積み上がると売上が安定して伸びていきます。
全体の流れの中での役割を考えるため判断がぶれなくなり、ECを長期的な視点で改善していく取り組みが行いやすくなります。










