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届出手続きや費用についても紹介

【初心者向け】ネットショップ開業の手順をイチから解説!
届出手続きや費用についても紹介

ネットショップを開業したいけれど「何が必要で、どんな手順で進めるべきかわからない」と悩む方は多いです。

この記事では、商品選びからサイト構築・届け出・物流準備まで、2025年最新情報を基にした6つの手順をまとめて解説します。開業準備に迷ったときのロードマップとしてご活用ください。

個人でネットショップを開業する際の手順

ネットショップ開業は、「商品を決める → 販売方法を選ぶ → サイトを構築する」という流れで進めるとスムーズです。まずは何を売るか決めるところからはじめましょう。

1:販売する商品の決定

ネットショップ開業の成否は、最初に選ぶ「商材」で大きく左右されます。ここでは初心者でも扱いやすい商品のジャンルと特徴を整理しました。

まず「何を売るか」のジャンルを決める

商品タイプ特徴初心者向き?
ハンドメイド商品自分で作るアクセ・雑貨など◎(低コスト)
仕入れ商品卸サイトや海外から仕入れた既製品◎(在庫管理が必要)
デジタル商品PDF教材・写真素材・テンプレートなど◎(在庫不要)
ドロップシッピング自分は在庫を持たず、発送は業者○(利益率低め)
中古品(リユース)古着・本・ゲームなど△(古物商許可が必要)

ハンドメイドやデジタル商品は在庫リスクが小さく、初期費用を抑えやすいのが利点です。仕入れ商品は在庫管理が必要ですが、人気アイテムを取り扱うことで売上を伸ばしやすくなります。

ドロップシッピングは在庫不要でも利益率低くなりやすく、中古品は仕入れコストを抑えられる反面、古物商許可などの手続きが必要な点に注意が必要です。

商品を決める際の判断軸

以下の四つの視点を検討すると、失敗のリスクを大幅に減らせます。

  • 自分が好き・得意か?
  • 需要(ニーズ)はあるか?
  • 競合が強すぎないか?
  • 利益が出せるか?

愛着や専門知識がある商材なら継続的に改善や情報発信ができるため、運営が長続きします。
次に、市場規模を検索ボリュームやSNSのトレンドで調べ、十分な需要があるかを確認しましょう。同時に、大手が独占するカテゴリーでは価格競争になりがちなので、競合の強さを見極めてニッチを狙うのも有効です。最後に、仕入れ原価や送料・手数料を差し引いたあとでも利益が出るかを確認してください。

販売する商品の例(初心者におすすめ)

  • ハンドメイド
    アクセサリー・小物・ポストカードなどは材料費が低く、リピート率を上げやすい商品です。
  • 小ロット仕入れ商品
    韓国系アクセサリーやおしゃれ雑貨、健康グッズは少量から仕入れやすく、テスト販売に向いています。
  • デジタルコンテンツ
    家計簿テンプレートや子ども向けの知育ワークなどのデジタルコンテンツ(PDFなどのデータ販売)は、在庫が不要で利益率が高い商品です。

最初は小さくはじめ、需要と利益を確認しながら品ぞろえを広げるとリスクを抑えやすくなります。

2:販売方法・ECサービスを選ぶ

扱う商品が決まったら、次は「どこで、どう売るか」を決めます。販売チャネル選びは集客方法やコストに直結するため、ショップ運営の方向性を左右する重要なステップです。

ここでは、自社EC、モール型EC、フリマ・SNS連携型の三つに分けて特徴を説明します。

自社EC

自社で運営するネットショップは、デザインや機能を柔軟にカスタマイズできるのが最大の強みです。独自ドメインを使い、テンプレートやアプリを組み合わせてブランドの世界観を表現できます。

売上に対して余計な販売手数料がかからないため、利益率を高く保ちやすい一方、サイト構築・集客・運営までを自力で行う労力が必要で、成果が出るまで時間がかかりやすい点に注意が必要です。

代表サービス

  • イージーマイショップ: 無料ではじめられ、国産で低コスト
  • Shopify: 拡張性が高く越境ECにも強み
  • BASE: 無料ではじめられ、初心者にも扱いやすい(ただし販売手数料がかかる)

自社ECはデザインや機能にこだわりがあり、長期的にブランドを育てたい事業者におすすめです。

モール型EC

楽天市場や Amazon、Yahoo!ショッピングなどの大型モールは、すでに集客力と購入の信頼感が確立されています。モール内検索やポイント施策、共通ログインによる購入フローの簡便さで、開店直後から売上が立ちやすいのがメリットです。

代わりに出店料や販売手数料がかかります。また、各モールのルールに従った運営が求められ、デザインや機能も自由度は高くないため、他2つの方法より競合他社との差別化などの難易度は高めになるというデメリットも。

代表サービス

モール型ECは早期に売上実績を作りたい、広告費を投入してでも露出を増やしたいショップにおすすめです。

フリマ・SNS連携型

SNSでファンを獲得し、そのまま購入へ誘導する導線を作れるのがフリマ・SNS連携型の強みです。出品や広告配信をスマホで完結できるため、初期投資を抑えながらテスト販売を重ねられます

ただしプラットフォーム依存度が高く、手数料はやや高めです。

代表サービス

  • メルカリShops: フリマの集客と決済信頼性を利用可能、ShopifyやBASEはInstagram・TikTokと公式連携し商品タグから直接決済へつなげられる。

SNSフォロワーをすでに持っている、またはコンテンツ発信でファンを増やしながら低リスクで販売を試したい個人事業主や副業層にとくにおすすめです。

3:ネットショップの構築

販路とサービスを決めたら、いよいよショップを実際の形にします。登録〜公開までは大きく5つの作業に分かれます。

①:ECサービスに登録

イージーマイショップ、BASE、STORES、Shopify などは、公式サイトの「無料登録」画面から登録できます。入力が必要なのはメールアドレス・パスワード・ショップ名だけ。

登録直後に管理画面へアクセスできるため、そのまま初期設定へ進めます。

②:ショップデザインの設定

ショップデザインを構築するには、既存のデザインテンプレートで大枠を作成し、その後細部をカスタマイズする方法が一般的です。

まずはテンプレートを選び、ロゴ・カラー・フォントを変更して大枠を整えます。テンプレートは無料でも十分なバリエーションがあり、コード編集が不要なブロック式が主流です。

続いて、ブランドイメージに合わせてバナーやアイコンの差し替え、トップページのレイアウト変更、アプリ追加による機能拡張といったカスタマイズを行います。コード編集に慣れている場合は、テーマの Liquid や CSS を直接編集して細部まで統一感を持たせると、他店と差別化されたデザインに仕上がります。

③:商品登録

必須項目内容
商品名わかりやすく・具体的に
価格税込み・割引設定も可能
商品説明サイズ、素材、使い方など
画像高画質で最低3枚以上が理想
在庫数数量管理 or 無制限(受注生産など)

商品名は検索キーワードを意識して具体的に記載し、価格は税込みで表示します。説明欄にはサイズ・素材・利用シーンなど購入判断に必要な情報を整理し、画像は角度を変えた複数枚を用意すると信頼感が高まります。在庫設定は数量を入力するか、受注生産なら「無制限」としておくと在庫切れの機会損失を防げます。

④:決済・配送方法の設定

主要サービスはカード決済やコンビニ払いをデフォルトで用意している場合が多く、管理画面で有効化するだけで導入できます。

配送は「宅配便・ネコポス・クリックポスト」などから選び、全国一律・地域別など送料ルールを設定します。追跡番号メールを自動送信するオプションがあれば、問い合わせ対応が楽になります。

⑤:法定表示ページの作成

項目内容例
販売者氏名または屋号
所在地番地・建物名含めて記載
電話番号表示しない設定も可(請求に応じて開示)
メールアドレスお問い合わせ用
返品・キャンセルポリシー明確に記載する

特定商取引法にもとづく表示は、購入者保護の観点から義務づけられています。ネットショップを運営するうえでは必ず専用のページを用意しておきましょう

所在地や連絡先は実務で使う情報を記載し、電話番号は「請求があれば開示」とする記載方法も認められています。返品・キャンセルポリシーは期限や送料負担の有無を明確にし、トラブルを未然に防ぎましょう。

4:必要な届け出を行う(法律的な手続き)

ネットショップは自宅からでもはじめられますが、税務上の手続きや商材ごとの許認可を怠ると罰則の対象になります。ここでは必ず押さえるべき届け出について整理します。

【開業届】の提出(個人事業主として)

個人で継続的にネット販売を行う場合、事業開始から1か月以内を目安に税務署へ「個人事業の開業・廃業等届け出書」を提出します。副業であっても継続的な収入が見込まれるなら提出を推奨します。同時に青色申告承認申請書を提出しておくと、65万円控除が受けられ、経理面でのメリットが大きくなります。

商品によって必要な許可や資格

商品ジャンル必要な許認可等
食品食品衛生責任者・営業許可(菓子、加工食品など)
中古品(リサイクル品)古物商許可(警察署へ申請)
医薬品・化粧品医薬品販売許可・化粧品製造販売業許可
酒類酒類販売業免許(国税局)
動植物種類によって輸入規制や動物取扱業の登録が必要

販売予定の商品が上表に該当する場合は、許可取得後に販売ページを公開するのが原則です。無許可での販売は行政処分や罰則の対象となり、ショップ運営停止だけでなく信用失墜にもつながります。事前に所管官庁へ確認し、必要書類と審査期間を把握しておきましょう。

5:配送と在庫の準備

商品ページが整ったら、在庫管理から梱包資材、配送手段、送料設定まで、実際の物流フローを忘れずに設計します。

在庫の保管・管理を考える

内容方法
在庫数の把握商品ごとに記録(ExcelやGoogleスプレッドシートで可)
管理しやすい単位で保管商品に番号やラベルを付けて分類
過不足を防ぐ売れたら即座に在庫を更新(自動でできるサービスも多数)

在庫数は表計算で管理し、受注と同時に数量を減らす仕組みを作ると欠品や過剰仕入れを防げます。受注データと自動連携するアプリを入れると、更新漏れのリスクをさらに減らせます。

梱包資材を準備する

資材名用途目安費用
(100個単位)
OPP袋アクセサリー・布小物などの個包装500〜1,000円
封筒(クラフト・
クッション付き)
小物の発送用1,000円前後
段ボール箱大きめの商品サイズにより異なる
緩衝材(プチプチなど)割れ物や精密品の保護数百円〜
サンキューカード顧客満足度アップ用(任意)自作や100均でもOK
シール・ラベル封印・ブランド演出数百円〜

商品のサイズと壊れやすさに合わせて資材を選びます。小物は OPP 袋+クッション封筒で十分ですが、壊れやすいガラス製品などは二重包装と緩衝材が必須になります。 サンキューカードやシールを活用すると、ブランドとしてのリピーター育成につながります。

配送方法を決定する

配送手段送料サイズ上限特徴
クリックポスト185円A4・厚さ3cm以内追跡あり・ポスト投函・安価
ゆうパケット230円〜厚さ3cm以内追跡あり・全国均一料金
宅急便コンパクト450円〜専用BOX小物に最適・匿名配送可(メルカリ便など)
宅急便/ゆうパック地域ごとに変動サイズ60〜補償あり・時間指定OK
定型・定形外郵便84円〜軽量品向け安価だが追跡・補償なし

薄くて軽い、単価の比較的低い商品はクリックポストやゆうパケットで十分ですが、高額な商品など、補償や時間指定が必要なら宅急便系を選択します。 匿名配送を利用する場合は、宅急便コンパクト(メルカリ便など)が便利です。

送料と発送日を決定する

パターン特徴
全国一律料金シンプルで安心感がある
地域別送料配送コストを正確に反映できる(ゆうパックなど)
送料無料顧客に優しいが価格に送料を含めて設定する必要あり

送料は一律か地域別かを決め、商品価格に送料を含めるか別途請求するかを明確にします。発送日は「平日14時までの注文は当日発送」など具体的に記載すると購買意欲が高まり、問い合わせも減らせます。

6:ショップを公開し、動作確認

ショップデザインが完成してすぐに公開するのではなく、購入フローが問題なく動くかを必ず事前に確認しておきましょう。

ここでは画面表示から決済完了まで、チェックすべきポイントを順に説明します。

トップページ・商品ページの表示確認

まず、トップページが PC とスマホの両方で正しく表示されているかを確認します。

画像が欠けたり文字がはみ出したりしていないか、ファーストビューに重要情報(キャンペーンバナーや人気商品)が入っているかをチェックしましょう。次に商品ページを開き、画像・商品名・価格・説明が意図したとおりに表示され、在庫数が正しく反映されているかを確認します。

カテゴリーやメニューをクリックし、すべてのリンクが期待どおりのページに遷移するかも忘れずチェックしておきましょう。

カート機能・購入動作の確認

実際に商品をカートに入れ、カートページで商品名・数量・金額が正確に表示されるかを確認します。

配送先住所と支払い情報の入力フォームが壊れていないか、必須項目のバリデーションが機能しているかも要チェックです。可能であればテスト用の少額商品を用意し、決済画面まで進みましょう。

決済の正常動作確認

登録したすべての決済手段(クレジットカード、コンビニ払い、PayPay、銀行振込など)について、決済が通るかをテストします。

その際、手数料や送料が自動計算され、最終的な支払い金額が正しいかを確認してください。

注文後のフロー確認

購入完了後に表示される完了画面の文言とレイアウトを確認します。

自動送信メールが購入者とショップ双方に届き、注文情報が管理画面に正しく反映されているかをチェックしましょう。発送処理を行い、発送通知メールが問題なく送信されることまでテストできれば安心です。

スマホ表示の確認

最後に、スマホでトップページから購入完了までを通しで操作し、レイアウト崩れやボタンの押しづらさがないか確認します。とくにメニュー、カートアイコン、購入ボタンはタップしやすいサイズになっているかどうかが重要です。

ネットショップ開業にかかる費用

開業コストは「サイト構築」「商品準備」「梱包発送」「各種手続き」の四つに分けて考えると整理しやすくなります。ここでは代表的な費用項目と目安を一覧にまとめました。実際には扱う商材や販売規模によって増減するため、初期予算を立てる際の参考にしてください。

ネットショップ構築費

項目内容費用目安
ECサービス利用料BASE・STORES:無料
イージーマイショップ:無料~
Shopify:月額33ドル〜
0〜約5,000円/月
独自ドメイン取得費shop-name.comなど年間1,000〜3,000円
テンプレート・デザイン費有料テーマ、ロゴ制作など0〜50,0000円
外注費(希望者のみ)デザイン・構築を依頼3万〜数十万円

無料プランを使えば月額コストはゼロ円からはじめられますが、独自ドメインや有料テーマを導入するとブランディング効果が高まります。デザインを外注する場合は数万円単位の予算が必要です。

商品仕入れ・制作費

商品タイプ内容費用目安
ハンドメイド材料費・道具代数千円〜月5,000円程度
仕入れ商品卸業者・海外サイトからの購入初期ロットで数万円〜
ドロップシッピング無在庫・仕入れ不要0円(売れた分だけ仕入れ)
デジタル商品自作PDF・テンプレなど0円(制作ツール代のみ)

ハンドメイドは低コストではじめられ、小ロット仕入れは数万円の初期投資でテスト販売が可能です。ドロップシッピングとデジタル商品は在庫リスクがないため、資金を抑えたい場合に向いています。

梱包・発送準備費

項目内容費用目安
梱包資材封筒、段ボール、OPP袋、緩衝材など月1,000円〜5,000円程度
ラベル印刷宛名ラベル用プリンタ・用紙初期3,000円〜1万円(任意)
サンキューカード・装飾品顧客満足度UPに活用(任意)数百円〜

梱包資材は商品サイズと発送件数に比例して増えるため、最初は少量購入で十分です。ラベルプリンタは発送件数が増えてから導入しても遅くありません。サンキューカードやステッカーはリピート促進のコストとして考えましょう。

手続き・届け出に関する費用

手続き・許可内容費用
開業届税務署へ提出(個人事業主)無料
青色申告承認申請書節税のための手続き無料
古物商許可(中古品販売)警察署に申請19,000円(全国一律)
食品営業許可(食品販売)保健所に申請1〜3万円程度(自治体により異なる)
商標登録(任意)ブランド保護約5〜10万円(弁理士依頼時)

多くの手続きは無料か数万円で済みますが、古物商や食品販売など商材によっては許可費用が発生します。商標登録は必須ではないものの、長期ブランド運営を考える場合は検討すると安心です。


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